詐欺に強いオークションシステムと今後の発展性
引き続き、楽天オークションの特徴を見ていきます。
高額商品の取引では強み・詐欺にも強い
いわゆる詐欺に強いエスクローサービスを一般ユーザーに押しつけた形になりますが、この楽天オークションの目新しいシステムは、ユーザーを選びます。
今まで取引相手側に住所や名前を知られたり、銀行口座を知られたりするのが嫌で、ネットオークションの参加を躊躇っていた人は、全ての出品物で個人情報を知られることなく取引できる楽天オークションを利用する可能性が高いでしょう。
また、高額商品の取引の場合は、落札者が品物を確認してから、出品者に振り込まれるシステムですので、多少の送料の差額は犠牲にしても、安全性は確保されます。詐欺に強いのも魅力です。
既存ユーザーの動向・今後の発展性
しかしすでに既存のネットオークションに慣れている人には、余りメリットはありません。出品者側は落札手数料が３％と、ヤフーの５％よりも低いのが魅力ですが、送料や発送の点で融通が利かないので、フリーマーケットのような自由な取引形態をネットオークションの魅力と考えているユーザーからは敬遠されるかも知れません。
また１枚の画像が１５０ＫＢまでと制約があるので、画像を編集しなければならないなど、慣れないシステムで出品に手間取りました。落札者側にとっては、送料の１００円２００円の差額が重大な関心事ですから、送料が高いと敬遠される可能性もあります。
ともあれ、出品者・落札者双方共に住所・名前・電話番号・口座番号を明かすことなく取引でき、商品到着後に商品を確認してから決済が完了するので、送料や発送の点で融通が利かないとはいえ、楽天オークションは詐欺に最も強いオークションサイトとなります。
ネットオークションの安全性が向上して、今まで躊躇していたり関心のなかったユーザーが大勢集まり、思っていたよりも取引が盛況になれば、栄えることは間違いないでしょう。また、手続きが面倒という理由で既存オークションユーザーに縁遠かったエスクローサービスを広めるきっかけにもなるかも知れません。